▼ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル▼
ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル(Jean Auguste Dominique Ingres
フランス南西部のモントーバン近郊ムースティエに装飾美術家の子として生まれる。
父親は美術家というよりは職人で、家具の装飾彫刻、看板描きから音楽まで
手広く手掛けていた。アングルも幼少期から絵画とともに音楽も学んでおり、
ヴァイオリン奏者としての一面もあった。1801年『アキレウスのもとにやって
きたアガメムノンの使者たち』で、当時の若手画家の登竜門であったローマ賞を
受賞した。この間、ラファエッロ、ミケランジェロなどの古典を研究し、
生活のために肖像画を描きつつ、母国フランスのサロンへも出品していた。
ローマでは同地のフランス・アカデミーの院長を務めた。円形の画面に退廃的・
挑発的な多数の裸婦を描きこんだこの作品は、当時82歳の画家がなお旺盛な制作欲
をもっていたことを示している。その結果、色彩や明暗、構図よりも形態が重視され、
安定した画面を構成した。その作風は、イタリア・ルネサンスの古典を範と仰ぎ、
写実を基礎としながらも、独自の美意識をもって画面を構成している。
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